「無料低額診療事業」への保険薬局の一部負担金に対する市独自補助を求めて能美市長と懇談

10日午後。石川民医連として「無料低額診療事業」に関する懇談を井出敏明能美市長と行いました。懇談には、寺井病院の島院長、先川原事務長、しいの木薬局の中谷薬局長、ヘルスプランニング金沢の武田専務が参加。近藤啓子市議が立ち合いました。藤牧事務局次長から、昨年11月に記者発表した「無低診を利用する外来通院患者の実態と課題」プレスリリースを市長に説明し、コロナ禍の今、無低診に注目が集まっていることや、無低診に保険薬局も適用するよう国へ要望して欲しいこと、法改正されるまでは市独自で保険薬局の薬代の補助を作って欲しいことを訴えました。
寺井病院の島院長は、無低診患者が増えていること、薬代も高騰しており負担感が強まっていること。医薬分業が広がってから20年経つが、制度が対応できておらず、やむなく院内処方しているが本来の医薬分業の意義が果たせていないことなど伝えました。 しいの木薬局の中谷薬局長からも、2か月に1回の年金支給日にようやく支払いをしていただく患者さんの声や、ジェネリック薬が入手し難い状況となり、薬代が高くなっている。患者さんからも薬代に対しても補助の要望が強いと訴えました。

井出市長は、制度の主旨と必要性には理解を示されましたが、「市町の独自補助があまり広がっていないのはなぜか?」「補助の期間や対象者も市町によって様々で、しばらく検討の時間が欲しい。」と述べられました。島院長から、そもそも無低診事業所が少ない、知られていない現状や、事業所にとっては薬代は持ち出しのかたちとなり、経営的には負担感が生じることを伝え、改めて市独自の補助制度創設を訴えました。9月の市議会に向けて、後日請願署名を議長へ手渡す予定です。