「75歳以上医療費窓口2割化アンケート」調査結果(最終報告)

 昨年12月14日、菅首相が議長の「全世代型社会保障検討会議」が方針を出し、75歳以上の高齢者の医療費窓口負担について2割負担を導入することを盛り込んだ。翌15日には、閣議決定がなされ、通常国会に法案が提出された。法案では、2割負担の対象を、単身世帯で年収200万円以上、夫婦とも75歳以上の世帯で年収320万円以上とし、約370万人、実に約30%の人が該当するとしている。開始は2022年10月から23年3月までの間となっている。

 私たち、石川県民主医療機関連合会(以降、石川民医連とする)は、75歳以上の高齢者がすでに重たい医療費負担を抱えながら厳しい生活を強いられているコロナ禍において、さらに負担を増やす法案審議に対しては断固反対の立場である。国会への「75歳以上医療費窓口負担2割化に反対する請願署名」を現在までに4,500筆以上集め順次国会に届けている。

法案内容や審議等の周知が不十分であるため、この法案通り医療費負担が2割化された場合の影響及び現在置かれている当事者やその家族等の心境を伺い、県民に広く可視化する必要があると考え、石川民医連に加盟する病院・医科診療所・薬局・介護事業所及び石川県健康友の会連合会で「75歳以上医療費窓口2割化アンケート」に取り組んだ。その結果をまとめたので報告する。

1.アンケートの概要                                 

調査期間:2021年1月~2月28日

調査対象:石川民医連加盟事業所を利用する患者・利用者及びその家族、石川県健康友の会連合会会員等

     75歳以上の者を基本とし、法施行時に対象年齢となる等75歳未満の者も対象とした

調査方法:無記名とし、病院・診療所窓口でお渡し、その場で記入または後日返送いただいたもの

回収数:1591通(2月末時点)

項目と結果は以下の通り  <別紙グラフ>参照

75歳以上  899人(56.5%)

75歳未満  669人(42.1%)

空白      23人( 1.4%)  計     1591人

75歳以上医療費窓口負担2割化アンケート(最終報告20210330)

請願署名